葉山のぺりです! 大手外資系企業で20年間お仕事をしてきました。
転職するなら安定した会社、潰れない会社、有名な会社などに入りたいと思う人多いですよね。
私もその一人でした。自分は誰が聞いても知っているような大きな企業でずっと仕事をしてきたので、会社のブランドに誇りを持っていましたし、誰かに聞かれた時どこどこで働いています、というのが少し自慢でした^^
一方大企業だからこそ働きづらい側面もたくさんあります。
大企業って働きにくいの? 外資系の大企業ってどうなの? という質問をよく聞きます。
今回は、大企業だからこそ働きづらい点についてと、それでもどうして大企業に人気が集まるのかを記載したいと思います。
大きな企業に転職を考えている方に見ていただければと思います。
外資系大企業 これは勘弁してほしい! 働きづらい理由4選
私は大手の外資系企業で長年勤めてきました。グループ会社がたくさんあるような会社で、まじか!と思うようなことがたくさんありました。
外資系大企業が働きづらい理由を考えてみました。
- 人がわんさかいる
- 社長でさえ組織の歯車
- とにかく無駄が多い! 勘弁してください〜
- 短期的に成果を出す必要に迫られみんな焦っている
順番に見てきましょう。
人がわんさかいる
大企業なので、人がとにかくたくさんいます。人が多いことで働きづらいと感じることは以下です。
- 優秀な人がたくさんいる
- 一部の仕事しか担当出来ない
- 偏った評価になる
優秀な人がたくさんいることで多くの人にチャンスが回ってきません。仕事は特定の優秀な人でどんどん回っていき、優秀な人はチャンスを掴み昇進していきます。それ以外の人は上に行けません。勝ち抜いていくには非常にシビアな世界です。
また人がたくさんいるので、一部の仕事しかできず、全体像を把握できません。会社としては優秀な人が分業して得意なパートをやれば、完成度が上がりハッピーですが、従業員から見ると、実際に自分で手を動かしませんので学びが少ないです。
そして人が多いので、どうしても偏った人事評価になります。一部の優秀な人は評価をどんどんあげ、それ以外の人は普通の評価です。大企業ではスター社員を常に発掘しようとしていますがそれ以外の人たちは報われないケースが多いです。
社長でさえ組織の歯車
外資系大企業では社長でさえが組織の歯車として働き、大きな権限がありません。サラリーマン社長は本社の意向に従うだけになりがちです。
例えば、本社の鶴の一声で、突発的な仕事が増えたり、プロジェクトが急に始まったりします。どんなに忙しい時期でも、みんなが疲弊するとわかっているのに、突如スタートし、社長も誰もNoとは言いません。
そして社長以下はもちろん大企業の歯車です。どんなにいい仕事をしたなと思っていても見返りが見えずらいです。給料にすぐ反映されるわけでもないですしね。
どんなに頑張って会社につくしても、ある日追い出されるなんてことは頻繁に起こります。
どんなに優秀な人が辞めても、1ヶ月後にはみんなその人がいたことさえも忘れたかのように、仕事は普通に回っていきます。いつ誰がいなくなっても大企業は痛くも痒くもないのです。
とにかく無駄が多い!勘弁してください〜。
大企業だから故に、無駄なことがたくさんあります。 無駄を放置していても、潰れないからでしょう。 また、いろいろな人が、さまざまな仕事を良かれと思って増やし、それが蓄積されていくんです。
私が感じた、本当に無駄!と思ったことは以下です。
- 長時間の無駄な会議
- 根回し、ご機嫌取り
- エンゲージメントイベント
長時間の無駄な会議
本当に多くの無駄な会議がありました。
日本支社全体会議、経営会議、マネージャー会議、部内会議、グループ会社会議、アジアパシフィック会議、アジアパシフィック部門会議、グループ事業部会議、個別事業部会議などなど、本当にあらゆる会議がありました。
大企業には複数のレイヤー(グループ会社、組織や部門など)が存在するので会議が多くなりやすいです。それぞれのレイヤーに部門長などがいれば、自分たちが仕事をしていますとアピールするためにも、とりあえず会議をやって安心するのです。そこから何も生まれなくても。
すごく無駄だと思ったのは毎月1回必ず行われるReview会議です。多くの部門が参加して自分たちの部門のアップデートをします。毎月1回、9時から16時くらいまでの会議で、最後の方は誰も聞いていないという始末です。
それでも会議主催者は会議をやめませんでした。無駄だからやめません?せめて短くしません?と言った勇者もいましたが、聞き入れられませんでした。
私のOutlookのスケジューラーは積み木のようにいつも色々な会議で埋め尽くされていました。
根回し、ご機嫌取り
外資系企業でも根回し、ご機嫌取りはあります。 すんなり提案を通すために必要なこととも思いますが、会議の前に社長と会議をやって根回しをしてOKをもらい、正式な会議で他のメンバーと共に会議を再び行い、Goをもらうような形をとっていました。
社長がOKだったらもう一度会議する必要ないでしょぉ。 といつも思いましたが、偉い人たちは会議が好きなんです。 自分たちが偉いんだと見せる場なんでしょう。
エンゲージメントイベント
大きな外資系の企業は社員のエンゲージメントを大事にします。頻繁にエンゲージメントを高めるイベントが開催されてそこに社員は出席しないといけないです。
外資系企業ではエンゲージメントサーベイが定期的に行われ、各国のスコアーが公表されて、どれだけ経営陣と社員が同じ方向を向いているかということが問われます。
エンゲージメントの点が低かったり、前の年から大きくポイントを落としたりすると雇われ社長は大変です。本社から問い詰められ、スコアーが改善しないと首にもなります。
エンゲージメントサーベーは日本全体だけではなく、事業部ごと、部署ごとにも発表されますので、組織長はスコアーを上げるためにいろんな手を尽くします。
まずはなんでスコアーが悪かったのか分析するために、会議を開き、色々な人に意見を聞いて悪い要因を特定し、それを潰すために何のアクションをしたらいいかまた会議を開き話し合い、アクションプランを決めて、実行のための会議やイベントを開きます。
これらのサイクルが、色々なレイヤーで起こるのです。そこに社員は引きずり回され、数個のエンゲージメント改善のアクションプロジェクトメンバーに選出されて、色々な打ち合わせに参加することを要されます。本業とは全く関係ない仕事で時間を奪われます。
短期的に成果を出す必要に迫られみんな焦っている
大きな外資系企業は上場しているところが多いです。上場していると株主から短期の成果を求められます。そして短期的に売り上げ、利益を伸ばす必要が出てきます。
本社はその短期間の成長を各国にも課します。
社長は、短期で成長をさせるために、売り上げを伸ばし、徹底的にコストを削れ〜、と各事業部に号令をかけます。結果全員が短期で結果を出す必要に迫られ、本当は考えないといけない数年先の成長に目を向けられず、今年利益を出すことに集中します。
みんなが短期の目線になることによって、本当はタネをまいておかないと、数年後大変なことになるという社員の意見も聞き入れられません。
会社も社員も短期の事にしか見えなくなり、短納期での仕事が増え残業を重ねます。
大企業で働くメリットもたくさんある
外資系の大企業で働くのはメリットもあります。お給与が高い、福利厚生が充実している、優秀な人たくさんいるのでその人たちから学べる、比較的自由な環境などがあげられます。
時にそのメリットは、大企業での働きづらさも吹っ飛ばします。
まとめ
以上、それでも大企業で働きたい?|外資系大企業が働きにくい理由4選 をお伝えしました。
外資系の大きな企業で働くのは働きづらいと感じることが多々あります。特に気になった4つは以下です。
- 人がわんさかいる
- 社長でさえ組織の歯車
- とにかく無駄が多い! 勘弁してください〜
- 短期的に成果を出す必要に迫られみんな焦っている
しつこい力💪は人生を切り開く。どんな企業であっても、働きづらいと感じることはありますし、人によって感じるポイントも違うと思います。隣の芝生は青いけど、行ってみたら、そんなに良くなかった、となることも多いと思いますが、色々な情報を集めて自分が納得する職場を見つけていきたいです。
ぺりでした!