葉山のぺりです! 大手外資系企業ファイナンスで20年間お仕事をしてきました。
さて、皆さんの会社には予算がありますか? 昨年から何%の成長率を達成しないといけないか把握していますか? 利益目標の達成に皆さんがどう貢献すべきか考えていますか?
おそらく多くの人が予算なんて知らない、というのではないでしょうか。
自分がどの立場にいても、予算達成や利益を高める活動には貢献できます! そして貢献できる社員こそが評価をされます。そして自分の学びにもつながります。
この記事では外資系における予算を学び、みんなが会社に貢献ができる人材になるためには何をしたらいいかを一緒に考えたいと思います。
なぜ重要? 外資系企業での予算じっせき管理
まずは予算じっせき(実績)管理ってなんでしょう。
予算じっせき管理とは、会社が将来達成したい数字の目標設定をして、その数値目標を到達するため社員一丸となって努力をすることです。通常は1年間の予算が設定されて月次で年間予算を達成のためPDCAサイクルを回します。
予算の2つの作成方法は「トップダウン」「ボトムアップ」
次に予算がどう作られるのかもみていきましょう。
予算の作成方法には主に2つの方法があり、1つ目がトップダウン方式、2つ目がボトムアップ方式です。トップダウン方式が外資系企業では主流で私は1番良い方法だと思います。
トップダウン(Topdown)方式は、本社が売上、利益のターゲットを決めてきて、そのターゲットを達成するように各国で戦略を決める予算決定方式です。
ボトムアップ方式(Bottom up)は、支社が達成できそうな予算を自分たちで検討し本社に上げる方法です。通常は部長レベルが自分たちの達成できそうな売上がいくらで、人員は何人必要で、経費はいくらかかるのかを検討し、日本としての数字をまとめます。
トップダウン、ボトムアップにはそれぞれメリット、デメリットがあります。これらを考慮して各社で予算作成方法が決定されます。
それぞれのメリット、デメリットを見ていきましょう。
トップダウン予算 メリット デメリット
メリット
- 予算作成が時短でできる
- 本社との擦り合わせる時間も短縮できる
デメリット
- 現場からの納得が得られにくい
- 抜け漏れが起こる
トップダウン予算作成のメリットは時短です。ターゲットに合わせるだけなので数字は簡単に作れます。
その目標をどのように達成するかという戦略を立てるのに時間を使えますので、より建設的で生産的な予算作成手法と言えます。
また予算作成後に本社からのイチャモンが入らないので無駄レビュー時間、交渉時間を減らせます。
一方デメリットは本社が決めた数字なので、現場からの理解を得ずらいことです。多くの場合、達成困難な高いターゲットが飛んでくるので、現場が諦めムードになることが多いです。そうなったら最悪です。
そして抜け漏れが起こることも頻繁にあります。通常起こらないけれども来年だけ特別に起こるようなイベントが予算から抜け落ちます。例えば大型取引先がなくなり確実に売りが下がる、行政から指導されて工事をしないといけない特別支出がある、などです。
このような特殊なケースは事前につかんで本社に特別事項として認めてもらう必要があります。
ただし、その特別な事項も含めてターゲットを達成してくださいと本社は言ってくるケースがほとんどなので、その分の利益をどこからか捻出する必要が出てきます。
ボトムアップ予算 メリット デメリット
メリット
- 現場からの納得が得やすい
- 抜け漏れが起こらない
デメリット
- プロセスが煩雑で予算作成に時間がかかる
- 本社とのすり合わせに時間がかかる
- 保守的な数字になりがち
- すり合わせて結局ターゲットが下りてきて数字を合わせることになる
ボトムアップ予算のメリットは、現場からの納得が得やすいということです。自分たちがやると言った数字なのでそのまま通れば、納得せざるおえません。また現場から上がってきた数字なので抜けもれが起こりづらいです。
デメリットは、部署から数字を上げてもらい全てを合算して予算を作るので、部門での検討時間、そして合算する時間など余計に時間がかかってしまいます。
そしてボトムアップの数字をどういうロジックで作ったのか、どうしてその予算が適切なのか本社に説明して理解を得る必要があります。本社とのやりとりの時間が余計にかかります。
そしてやはりボトムアップの数字は保守的になっていることが多いです。みなさん達成できないような大きな数字にコミットしたくないのが要因です。
最後に、ボトムアップで予算を作り、本社とのすり合わせた結果、これでは十分じゃないので、売り上げ、利益変更してくださいと新たなターゲットが降ってきて全てやり直しというケースは少なくないです。
こうなると、ボトムアップで予算を丁寧に作成し本社とやりとりした時間が無駄になります。
いち社員が利益に貢献できることはたくさんある!
いち社員であっても自社の利益に貢献できることはたくさんあります。
前提条件として、簿記3級程度の知識が必要です。もし無ければいますぐ簿記3級を勉強しましょう。必ず役に立ちます。投資額1万円くらい、1ヶ月くらいの勉強時間で取ることができます。その知識が一生の宝になります。
そして社員が利益に貢献できる活動の例が下記です。
営業部であれば自分の売り上げ目標を達成すること、原価の安い製品を売る、値引きをしない、無駄な費用を使わない、
マーケティングであれば、マーケティングキャンペーンを成功させる、営業サポートをして売り上げを伸ばす、マーケティングキャンペーンなどの経費を安く抑える
管理部門であれば、営業やマーケのサポートをすることによって、売りの上がる環境を整えサポートをする、自分の仕事の生産性を上げる、そして固定費を減らす
などです。
いち社員であっても会社の利益に貢献できるような活動はできますし、そのような行動は上司や色々な人が見ています。
まとめ
以上、超重要! 予算管理|社会人みんな予算をまなび利益にこうけんするべき理由 をお伝えしました。
外資系企業のでは当然のように行われている予算実績管理ですが、その中身や種類を理解し、簿記3級を最低限とって、会社の利益に貢献するように行動しましょう。
しつこい力💪は人生を切り開く。会社の利益に貢献するのは社員として1番大切なことです。自分のKPIだけを追いかけず、大きな視野を持って会社に貢献できれば必ず評価されます。
ぺりでした!
[blogcard url=”https://pelican-diary.com/budget/2146″]
詳しくは上記の記事も読んでいただきたいです^^
予算のサイクルと予算の種類を知ろう!
予算には2つの大きな種類がありますので、みていきましょう。
外資系の予算には主に2つあり、Budget(予算)とForecast(予測)です。予測は大きく外すと問題になりますので注意が必要です。
Budgetは多くの会社で年度が始まる2,3ヶ月前に1年間の予算が作られます。その年間予算を達成するように、経営陣や事業部がコミットし、行動します。
売上目標は会社にもよりますが、主に営業部マーケティング部に課されます。営業部は個人別予算に落とし、その結果が個別ボーナスと連動する会社が多いです。いわゆるインセンティブ制度です。
一方Forecast(予測)はBudgetが日が経つにつれて実績化されていき、当初作った予算に対して、上振れ・下振れの可能性が出てきます。その傾向を織り込み最新の予測にしたのがForecastです。
社内の評価はあくまでもBudget(予算)に対してのことが多いです。フォーキャストは予測に過ぎないですが、企業の信頼を左右する非常に大切な数字になります。
Forecsatが重要な理由
予算よりも下振れリスクを加味して予測を作ったのに、実績が大きく上振れすれば、保守的に数字を作る傾向にあると思われ信頼をされなくなりますし、予算よりも上振れを加味して予測を作ったのに実績がそれを下回った場合も問題になります。
予測を外すと問題になる理由はいろいろあります。
まずは外資系企業であれば本社が提出されたForecastをもとに業績予測を作り、株主に見通しとして伝達します。その見通しを外したら株主からの信頼を裏切りますしマーケットをびっくりさせてしまいます。
また本社が着地予測をもとに、期中に投資先や投資額を決めたりしますので、大きく業績を外すと投資先を間違ってしまったり、元手になるお金が足りないということにもなります。
予算の2つの作成方法は「トップダウン」「ボトムアップ」
次に予算がどう作られるのかもみていきましょう。
予算の作成方法には主に2つの方法があり、1つ目がトップダウン方式、2つ目がボトムアップ方式です。トップダウン方式が外資系企業では主流で私は1番良い方法だと思います。
トップダウン(Topdown)方式は、本社が売上、利益のターゲットを決めてきて、そのターゲットを達成するように各国で戦略を決める予算決定方式です。
ボトムアップ方式(Bottom up)は、支社が達成できそうな予算を自分たちで検討し本社に上げる方法です。通常は部長レベルが自分たちの達成できそうな売上がいくらで、人員は何人必要で、経費はいくらかかるのかを検討し、日本としての数字をまとめます。
トップダウン、ボトムアップにはそれぞれメリット、デメリットがあります。これらを考慮して各社で予算作成方法が決定されます。
それぞれのメリット、デメリットを見ていきましょう。
トップダウン予算 メリット デメリット
メリット
- 予算作成が時短でできる
- 本社との擦り合わせる時間も短縮できる
デメリット
- 現場からの納得が得られにくい
- 抜け漏れが起こる
トップダウン予算作成のメリットは時短です。ターゲットに合わせるだけなので数字は簡単に作れます。
その目標をどのように達成するかという戦略を立てるのに時間を使えますので、より建設的で生産的な予算作成手法と言えます。
また予算作成後に本社からのイチャモンが入らないので無駄レビュー時間、交渉時間を減らせます。
一方デメリットは本社が決めた数字なので、現場からの理解を得ずらいことです。多くの場合、達成困難な高いターゲットが飛んでくるので、現場が諦めムードになることが多いです。そうなったら最悪です。
そして抜け漏れが起こることも頻繁にあります。通常起こらないけれども来年だけ特別に起こるようなイベントが予算から抜け落ちます。例えば大型取引先がなくなり確実に売りが下がる、行政から指導されて工事をしないといけない特別支出がある、などです。
このような特殊なケースは事前につかんで本社に特別事項として認めてもらう必要があります。
ただし、その特別な事項も含めてターゲットを達成してくださいと本社は言ってくるケースがほとんどなので、その分の利益をどこからか捻出する必要が出てきます。
ボトムアップ予算 メリット デメリット
メリット
- 現場からの納得が得やすい
- 抜け漏れが起こらない
デメリット
- プロセスが煩雑で予算作成に時間がかかる
- 本社とのすり合わせに時間がかかる
- 保守的な数字になりがち
- すり合わせて結局ターゲットが下りてきて数字を合わせることになる
ボトムアップ予算のメリットは、現場からの納得が得やすいということです。自分たちがやると言った数字なのでそのまま通れば、納得せざるおえません。また現場から上がってきた数字なので抜けもれが起こりづらいです。
デメリットは、部署から数字を上げてもらい全てを合算して予算を作るので、部門での検討時間、そして合算する時間など余計に時間がかかってしまいます。
そしてボトムアップの数字をどういうロジックで作ったのか、どうしてその予算が適切なのか本社に説明して理解を得る必要があります。本社とのやりとりの時間が余計にかかります。
そしてやはりボトムアップの数字は保守的になっていることが多いです。みなさん達成できないような大きな数字にコミットしたくないのが要因です。
最後に、ボトムアップで予算を作り、本社とのすり合わせた結果、これでは十分じゃないので、売り上げ、利益変更してくださいと新たなターゲットが降ってきて全てやり直しというケースは少なくないです。
こうなると、ボトムアップで予算を丁寧に作成し本社とやりとりした時間が無駄になります。
いち社員が利益に貢献できることはたくさんある!
いち社員であっても自社の利益に貢献できることはたくさんあります。
前提条件として、簿記3級程度の知識が必要です。もし無ければいますぐ簿記3級を勉強しましょう。必ず役に立ちます。投資額1万円くらい、1ヶ月くらいの勉強時間で取ることができます。その知識が一生の宝になります。
そして社員が利益に貢献できる活動の例が下記です。
営業部であれば自分の売り上げ目標を達成すること、原価の安い製品を売る、値引きをしない、無駄な費用を使わない、
マーケティングであれば、マーケティングキャンペーンを成功させる、営業サポートをして売り上げを伸ばす、マーケティングキャンペーンなどの経費を安く抑える
管理部門であれば、営業やマーケのサポートをすることによって、売りの上がる環境を整えサポートをする、自分の仕事の生産性を上げる、そして固定費を減らす
などです。
いち社員であっても会社の利益に貢献できるような活動はできますし、そのような行動は上司や色々な人が見ています。
まとめ
以上、超重要! 予算管理|社会人みんな予算をまなび利益にこうけんするべき理由 をお伝えしました。
外資系企業のでは当然のように行われている予算実績管理ですが、その中身や種類を理解し、簿記3級を最低限とって、会社の利益に貢献するように行動しましょう。
しつこい力💪は人生を切り開く。会社の利益に貢献するのは社員として1番大切なことです。自分のKPIだけを追いかけず、大きな視野を持って会社に貢献できれば必ず評価されます。
ぺりでした!