葉山のぺりです! 大手外資系企業ファイナンスで20年間お仕事をしてきました。
会社員の皆さんに質問です! あなたの住民税と所得税どっちが高いですか? おそらく答えられない人がたくさんいるのではないのでしょうか。では源泉徴収票をお手元に。 多くの皆さんが「住民税たか! 所得税の倍くらい払っているじゃん〜」と驚くことでしょう。
今回は住民税がなぜ所得税より高いのかの謎と、税金を安くするために何ができるかを探っていきましょう。
のほほんと暮らしていると高い税金をただ払い続けることになります。それより知ることによって、搾取される人からコントロールできる人になりませんか? その為に一緒に勉強していきましょう!
自分のお金を守るために「住民税と所得税の関係性」の勉強をしよう!
「住民税と所得税の関係性」について以下の項目で勉強していきましょう
- あなたの給料レベルがわかっちゃう? 住民税が所得税より低い人の特徴
- 住民税は高所得者に優しい? 住民税と所得税が違う2つの理由
- どうやったら税金を安くできる?
それでは詳しく見ていきましょう!
あなたの給料レベルがわかっちゃう? 住民税が所得税より低い人の特徴
結論から言って、給与が低い人は住民税>所得税、給与が高い人は住民税<所得税になります。
以下の表をご覧ください。給与収入別の所得税、住民税試算になります。この試算は20〜40歳未満の独身で特別な控除は加味していません。
–給与収入– | –所得税– | –住民税– | 住民税 vs. 所得税 |
100万円 | 0 | 0 | 0 |
200万円 | 2.7万円 | 6.4万円 | 2.4倍 |
300万円 | 5.4万円 | 11.8万円 | 2.2倍 |
400万円 | 8.4万円 | 17.8万円 | 2.1倍 |
458万円 | 11.0万円 | 21.7万円 | 2.0倍 |
500万円 | 13.8万円 | 24.5万円 | 1.8倍 |
600万円 | 20.2万円 | 31.0万円 | 1.5倍 |
700万円 | 30.8万円 | 37.8万円 | 1.2倍 |
800万円 | 46.3万円 | 45.5万円 | 1.0倍 |
900万円 | 64.3万円 | 54.5万円 | 0.8倍 |
1,000万円 | 83.2万円 | 64.0万円 | 0.8倍 |
1,500万円 | 209.6万円 | 111.1万円 | 0.5倍 |
2,000万円 | 371.2万円 | 160.0万円 | 0.4倍 |
2,500万円 | 555.2万円 | 209.7万円 | 0.4倍 |
日本人の平均給与は2022年で458万円です。(出典:国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」)458万円の年収であれば所得税が 11.0万円、住民税が21.7万円で住民税が所得税の2倍になっています。
給料レベルが上がるにつれて住民税と所得税が逆転していきます。年収800万円の時点で1倍になりそこから所得税が上がっていきます。理由は所得税の累進課税にあります。(給料が高い人は所得税が高くなる)
住民税は高所得者に優しい? 住民税と所得税が違う2つの理由
なぜ住民税が給与が低い方が高くて、所得税の方が低いのでしょうか。理由は2つあります。1つは税率の違い、2つ目は控除額の違いです。
理由1:税率の違い
住民税・所得税ともに、「課税所得」の金額に税率をかけて算出されます。
住民税は一律10%です。給与の高い人も低い人も10%です。一方所得税は、所得の金額に応じた税率が使われます。「累進課税」と言います。下記の表は所得をに応じた所得税率の表です。
課税される所得金額(収入ー経費ー控除) | 所得税率 | 控除額 |
1,000円から1,949,000円 | 5% | 0円 |
195万円から329万9,000円 | 10% | 97,500円 |
330万円から694万9,000円 | 20% | 427,500円 |
695万円から899万9,000円 | 23% | 636,000円 |
900万円から1,7999,000円 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円から3,999万9,000円 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円以上 | 45% | 4,796,000円 |
所得金額が195万円未満だと所得税率が5%で、195万以上−330万円未満だと10%になります。
ちなみに所得が195万円以上だったら一律10%に税率がなってしまい195万x10%= 19.5万円の所得税払わないといけないから、195万未満で給料を抑えよう!という人がいますが、違うんです。
たとえ195万円以上稼いでしまっても195万円未満の所得には5%の税率がかけられて、195万円より超えてしまった分が10%の税率になるのです。
所得税は低所得者に優しいですね。一方住民税は一律10%です。給与が低い部分も10%が課せられるので、低所得者の住民税が所得税より高くなります。
住民税は市民の生活に直結するゴミ処理や、病院、消防署などのお金を負担するので町内会費のように誰でも平等に収めるべきという思いが強い税なのでしょう。
理由2:控除額の違い
もう一つの違いが住民税と所得税の控除額の違いにあります。住民税の控除の方が、所得税の控除より低く設定してあります。
住民税も所得税も税金を計算するために「所得控除」を収入から差し引いて税金を計算します。控除が高ければ高いほうど課税所得が低くなり税金が低くなります。
所得税の所得控除額の方が多少高くなっているので、住民税の方が高くなる傾向があります。
どうやったら税金を安くできる?
住民税、所得税を安くするには収入を安くするか、経費を高くするか、所得控除を高くするしかありません。
よし!税金を低くするために給与を低くしてもらうぞ! という人はあまりいないでしょう。もちろん扶養控除や配偶者控除の申請をしている人はそのコントロールが必要ですが通常の会社員で税金のために給与収入のコントロールをしようという人はあまりいないと思います。メリットがあまりないですよね。
なので、残るは経費と所得控除で課税所得を減らすしかないのです。しかし残念ながら会社員の皆さんは、この経費を高くして所得を減らすことができません。なぜならみなし給与として「給与所得控除」が勝手に計算されてしまうからです。
よって所得控除をしっかり理解して節税をするしか残念ながらないのです。ただし、節税になるからといって、高額な保険などに入るのはダメです。その出費自体が無駄だからです。
控除になるもの自体が本当に必要なものでなければお金の無駄になります。控除による節税効果と投資のバランスを考えて、控除を受けるべきか決めることが重要です。
控除の中でも住民税の控除の科目になっているふるさと納税は良い仕組みだと思います。会社員全員やるべきだと思います。
あとは個人事業主になって経費をうまく使う方法もあります。こちらは後日また!
よろしければふるさと納税の記事読んでくださいね。
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控除の記事もこちらにあります!
[blogcard url=”https://pelican-diary.com/kojyo3/2319″]
まとめ
以上、お金の勉強って楽しい!|住民税が所得税の2倍!?住民税が高い謎を知ろう をお伝えしました。
住民税と所得税の違いについて以下のことを勉強しました。
- あなたの給料レベルがわかっちゃう?住民税が所得税より低い人の特徴
- 住民税は高所得者に優しい? 住民税と所得税が違う2つの理由
- どうやったら税金を安くできる?
しつこい力💪は人生を切り開く! お金の勉強を続けることで、自分のお金に関心をもっと持って、自分の資産が守れる力がつきます。お金の勉強一緒に頑張りましょう!
ぺりでした!